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Leyendo
星欠片の佩玉が彼の掌の中で燃えていた。
火が皮肉を焦がすような熱さではなく、もっと深いものだった――氷の針が骨髄に突き刺さり、腕骨を這い上がり、三年もの間すでに死んだ池のように沈黙していた霊根の残骸をかき乱すかのよう。残骸が反応した。痛みではなく、渇きだった。ある方向に向けられた、貪欲に近い飢餓感。
林逸は断魂崖の冷たい岩壁にもたれ、吐息を一筋の白い霧に押し込めた。子の刻三つ、巡回隊の足音が崖頂の小道から遠ざかったばかり、次の交代まであと半時もない。時間は砂時計ではなく、首に巻きつけられた湿った縄だった。一寸ずつ締め付けられていく。
彼は手のひらを広げた。星欠片の佩玉がそこに横たわり、月白色の玉質は濃く溶けきらない闇の中で、一抹の幽玄な青い寒光を滲ませていた。光は弱く、針先ほどの大きさだが、頑固に崖壁の一か所――墨緑色の、厚い絨毯のような苔の生えた場所を指し示していた。
一族の『禁地紀要』断簡にはどう書かれていたか?
「断魂崖の入口は、星羅陣の眼に隠る。陣眼は七つ、北斗に従って移り変わり、嫡流の霊力を以て逐一叩き開くを要す……」
記録は死んでいたが、崖は生きていた。
林逸の指先がその苔を撫でた。触感は陰湿で滑らか、夜露の沁みるような冷たさを帯びている。力を込めて押し込むと、苔の下の岩壁は不自然に滑らかで、まるで千年もの間、最も細かい砂紙で磨き上げられたかのようだった。自然の石目は一つもなく、ましてや「星羅陣眼」の刻み目などあるはずもない。
違う。
記録が間違っているのか、それとも陣法が改竄されたのか?
遠くで、また長い柝の音が響いた。夜回りの提灯の光が林の縁で揺らめき、さらに近づいた。時間の縄の結び目がまた一つ締まった。
彼は目を閉じ、体内のあの哀れな、損傷した霊根の裂け目から絞り出されたわずかな霊力をすべて掌に追いやった。霊力は細くかすかな糸のようで、星欠片の佩玉に注ぎ込まれた瞬間、佩玉はぐらりと震えた!
寒光が爆ぜるように増した。
もはや針先ではなく、小さな一房の幽玄な青い炎となり、彼の掌の中で音もなく燃え上がった。炎の先端はほとんどその苔に突き刺さろうとしており、指し示す方位は微動だにしなかったが、佩玉から伝わってくる「渇き」は急に十倍にも強くなった。それはもはや指し示すことに満足せず、引っ張り、促し、あるいは古くからある、怨念に近い切迫感さえ帯びていた。
林逸は奥歯を食いしばった。歯茎から血の味が滲んだ。
陣眼はない。霊力を叩き入れるための接点もない。目の前にあるのは、滑らかで、あらゆる探査を飲み込む岩壁だけ。そして、ますます熱くなり、ますます「導くもの」ではなく「餌」のように思えてくる星欠片の佩玉だった。
認識の裂け目が広がり始めた。一族の記録、母が遺した手がり、石猛が恐怖の中で漏らした「聴雨閣」……これらの断片は本来、真実への道筋を描き出すはずだった。しかし今、断魂崖の冷たい沈黙の前で、それらは歪んだ齟齬を露わにしていた。組み合わせを間違えたのではない。土台そのものが動いているのだ。
罠か?
この考えは、氷水が背骨に注がれるかのようだった。
だが柝の音がまた近づいた。提灯の光斑は、彼が身を潜める岩の窪みの外縁にある枯れ草の叢を照らし出せるほどになっていた。
退けば、これまでの苦労が水の泡となり、雑役房の塵埃と烙印の焼けるような痛みの中で腐り続けることになる。進め……その先には万丈の深淵があるかもしれないし、あるいは、この鉄桶のような「天道」をこじ開ける唯一の最初の裂け目があるかもしれない。
彼はその苔を見つめ、それを切り開かんばかりに鋭い眼差しを向けた。指先が無意識に岩壁を軽く叩き始めた。トン、トン、トン……ゆっくりと、安定して、冷徹に近いリズムを帯びている。これは彼の癖だった。プレッシャーが大きければ大きいほど、叩く音は遅くなる。まるで、この機械的な音で体内に渦巻くあらゆる不確実を鎮めようとするかのように。
そして、彼は止まった。
腰からあの断刃を探り出した――石猛がくれたものだ。粗餅を切ったり身を守るためだと言っていたが、刃先はもう鈍り、錆び跡が目立つ。霊力を注ぎ込まなければ、それはただのくず鉄だ。
林逸は自分の左手の掌を見つめた。烙印の「恥」の字が闇の中で微かに盛り上がり、決して癒えない傷跡のようだった。彼は口元を歪めた。笑いなのか、それとも何か別のものなのか。
刃が掌の古傷のそばの、無傷の部分に押し当てられた。
思い切り一閃。
痛みは鋭く鮮明で、烙印のあの持続的に焼け付く鈍痛よりもずっとあっさりしていた。温かい血がすぐに湧き出し、掌紋に沿って流れ、下の滑らかな岩壁に滴り落ちた。血の滴は転がり落ちず、何かに吸い込まれるかのように、岩の微細でほとんど存在しない気孔に素早く染み込んでいった。
一滴、二滴。
岩壁が変化し始めた。
血が染み込んだ点を中心に、暗紅色の紋様が目覚めた血管のように、岩石の内部へと広がっていった。紋様は歪み、複雑で、決して『禁地紀要』に記された中正で穏やかな星羅陣図などではなかった。それらはむしろ、ある生き物の経絡、あるいは……ある生き物を封じる鎖の設計図のようだった。
紋様はますます明るくなり、暗紅色から刺すような鮮紅色へと変わっていった。
断崖全体が生き物のように、血の光の中で微かに鼓動し始めた。苔は肉眼で見える速度で枯れ、黒ずみ、その下から一人がようやく横向きで通れるほどの、深さ知れぬ裂け目が露わになった。裂け目の縁はぎざぎざで、巨大な獣が無理やり開けた口のようだ。中から吹き出してくるのは風ではなく、粘り気のある、鉄錆と腐ったオゾンが混ざったような異様な臭いだった。
入口だ。
だが、林逸の全身の毛が逆立った。
砕星佩は血に染まった彼の右手の中で狂ったように震え、あの青白い炎はすでに惨白に変わり、もはや裂け目を指さず、まっすぐ上を向いていた。まるで空に何かが迫っていると警告しているかのようだ。玉佩自体は熱く、彼の皮膚と肉を焼くようにジリジリと音を立て、焦げ臭い煙を上げている。
彼は顔を上げた。
夜空はもともと厚い雲に覆われていたが、今や裂け目の真上を中心に、雲が回転し始め、ゆっくりではあるが巨大な渦を形成していた。渦の中心には星の光はなく、ただ底知れぬ、すべての光を吸い込んでしまいそうな黒があるだけだった。かすかに、極めて高いところから音が聞こえてくる——雷鳴ではなく、何か金属と金属、法則と法則が重くこすれ合うような低い轟きで、人の頭蓋骨を軋ませ、神魂にまで直接響き渡る。
陣法が活性化した。
だが、彼が思っていた入口の陣法ではない。
断崖の壁面にあったあの血の色の紋様が、突然滔天の血の光を爆発させ、彼の全身を飲み込んだ。光は実体を持つかのように、彼の骨を軋ませるほどに圧し迫った。さらに恐ろしいのは、裂け目の奥深くから伝わってくる吸引力で、もはや試探ではなく、無形の巨手となって彼の身体を掴み、あの暗闇の中へと引きずり込もうとしている。
罠確定。
林逸は血の光の中で目を見開き、左手で裂け目の外側にある隆起した岩石を必死に掴んだ。爪は剥がれ、石の粉が血の泡と混ざり合ってザラザラと落ちた。右手の砕星佩はすでに白熱した烙鉄のように熱く、彼はほとんど握っていられなかったが、その玉佩はまるで彼の血肉に根を下ろしたかのように、彼の枯渇寸前の霊力を狂ったように吸い取り、逆に断崖の壁の血の陣法へと注ぎ込んでいた。
それは彼を生贄として使い、何かより深層で、より恐ろしいものを開こうとしている。
「ぐっ……!」
彼の喉から絞り出されるような低い唸り声。痛みではなく、怒りだ。計算され、弄ばれ、鍵としても薪としても扱われた暴怒だ。身体は吸引力によって少しずつ裂け目へと引きずられ、足元の小石は滑り、全身が宙吊りになり、左手の五指が必死に掴んだあの岩の角だけで支えられている。
血の光はますます強くなり、極度の力みで歪み蒼白になった彼の顔を照らし出した。渦の低い轟きは、はっきりとした、幾重にも重なる宣告となり、直接彼の脳裏に炸裂した。
「悖(はい)……逆(ぎゃく)……」
「天(てん)……道(どう)……」
「当(まさ)……に誅(ちゅう)すべし……」
一文字一文字が千鈞の重みを持ち、彼の神魂を引き裂かんばかりに叩きつけ、目の前が次々と暗転した。口と鼻に熱さを感じ、温かい液体が溢れ出た。鮮紅ではなく、微細で不気味な金色の光の粒を含んでいた。
意識がこの二重の圧迫によって引き裂かれようとする瞬間、彼が岩の角を掴んでいた左手は、身体が引きずられる巨大な力によって、突然下へと滑り落ちた!
五指は裂け目の縁にある一握りの緩んだ小石の中に突き刺さった。
小石が指の骨を激しく痛ませたが、その小石の奥深くで、彼の指先は何かに触れた。
布地だ。
柔らかく、細やかで、石や泥塵の中に何年埋もれていたか分からないにもかかわらず、かつての精緻さを感じられる。そして……ごくごく微かではあるが、一瞬にして血腥さとオゾンの異臭を貫き、彼の記憶の最深部に直撃する香りがした。
雪中春信。
母が最も愛した薫香だ。彼女はいつも言っていた、この香りは厳しい寒さの中にほんの少しの暖かさが秘められていて、絶境の中で消えようとしない灯りのようだと。
林逸の心臓は、あの無形の手に強く握り潰されたかのように感じたかと思うと、突然放され、血液が轟音と共に四肢百骸に押し戻された。すでに枯渇した身体の中から、どこからともなく力が湧き上がり、彼は右手の焼けるような痛みを顧みず、ほとんど掌の骨に食い込もうとしていた砕星佩を、断崖の壁の血の紋様が最も密集している場所へと力任せに叩きつけた!
「パン!」
玉佩が砕けるかすかな音は、血の光と法則の轟きの中ではほとんど聞こえなかった。
だが、血の光は突然一瞬止まった。
吸引力が極めて短い間、凝り固まったような停滞を見せた。
その一瞬を捉え、林逸は左手を小石の山から勢いよく引き抜き、それに絡みつくようにしてあの物を引きずり出した——色褪せがひどく、縁が破れた月白色の香袋だ。香袋が引きずり出された瞬間、ごく微かな一筋の暖流が滲み出し、彼の血まみれの左手に沿って這い上がり、狂ったように鼓動し裂けんばかりの心脈を守った。
暖流は哀れなほど弱々しかったが、確かに存在していた。
溺れる者が吸い込んだ最初の空気のように。
「母上……」
彼の唇が震え、声にならないその言葉を口にした。香袋は彼の血に染まった掌の中で必死に握りしめられ、その微かな暖かさが今、唯一の錨となり、彼のまさに崩れ去ろうとする神魂を、このボロボロの身体に無理やり釘付けにした。
しかし、危機はまだ去っていなかった。
砕星佩の自壊が何かを怒らせたようだ。崖壁の血紋はもはや光芒だけでは満足せず、ねじれ、剥がれ、岩壁の表面から「伸び出し」、半透明でびっしりと古代の符文が刻まれた数本の霊力鎖へと変化した。からからと生き物のような音を立てて、毒蛇のように彼に向かって激射してきた!
鎖が届く前に、その「存在そのものが誤りである」という壮大な意志が、すでに氷山のように頭頂を圧していた。
林逸の瞳孔が急激に縮んだ。
彼はわかっていた。自分が触れたのは、林家の禁地を守る陣法だけではなかった。
これは「規則」そのものの反動だ。
鎖は血の光を貫き、瞬く間に彼の足首、手首、腰腹に巻きついた……最後の一本、最も太く凝縮した一本は、先端が彼の丹田の霊根廃墟のある場所を真っ直ぐに指していた!
冷たさ。
焼けつくような痛み。
二つの正反対でありながら、同じく致命的な感覚が、鎖が身体に巻きつくにつれて同時に爆発した。冷たさは彼の体内の最後の熱量を奪い去り、焼けつく痛みは彼の経脈に残るすべての霊力を消滅させ始め、さらには……彼の霊根廃墟が存在する「痕跡」を消し去ろうとしていた。
「うぐっ……ああ――!!」
彼はついに耐えきれず、声を絞り出して叫んだ。それは身体と神魂が同時に押し潰され、消し去られる激痛だった。鎖は彼を裂け目の縁から完全に引き離し、崖壁前の空き地にぶつけた。石ころが一本の肋骨を折り、激痛で眼前が真っ暗になり、あと少しで気絶するところだった。
香袋はまだ左手にあり、胸に密着していた。
その微かな温もりは、鎖がもたらす絶対的な冷たさと消滅の力に頑強に抵抗し、心脈の最も核心にある小さな領域を守っていた。嵐の目の中の唯一の静かな港のように。
林逸は土埃と血の海でもがき、かすんだ視界で左手を見た。香袋は握りつぶされて変形し、粗い布地が掌の傷口を擦った。かすかに、香袋の裂けた裏地の一角を通して、中に文字があるように見えた。
刺繍された文字だ。
糸はすでに色あせ、ほとんど布地と一体化していたが、周囲のまだ消えていない血の光の残光を借りて、わずかに輪郭を読み取ることができた。
彼は散り散りになった神識を必死に集中させ、見つめた。
それはいくつかの小さな文字で、刺繍は精緻だが、慌ただしい、いや……絶望さえ感じさせるものだった。
「規……則……」
「に……も……」
「裂……け目……」
一文字一文字が、かすかな稲妻のように、彼の混濁しつつある脳裏に劈いた。
規則にも裂け目がある?
どういう意味だ?母上が残したものか?彼女はあの時……いったい何を見つけたのか?この香袋は、彼女がわざとここに残したものなのか?誰に……向けて?
無数の疑問が爆発的に湧き上がったが、鎖の圧迫が突然強まった!
「ぶはっ――」
彼はまた一口の血を吐いた。血の中の金色の光点はさらに増えていた。視界は急速に暗くなり、耳には法則の冷酷な宣告の他に、もう一つの音が混じり始めた――
風を切る音だ。
鋭く、急速に接近する音が、崖の頂上方向から伝わってきた。
一つではない。
巡回隊?いや、この速度、この霊力の波動……禁地を守る精鋭だ!ここの異変に気づいたのか!
林逸は冷たい地面に横たわり、全身の骨がばらばらになったようで、丹田の鎖に巻きつかれた場所からは、空虚な、何かが永久に失われていくような虚無感が伝わってきた。神魂が損傷した激痛が、意識の防壁を次々と衝撃していた。
彼は動けなかった。
目をかろうじて細め、灰色がかった、渦がまだ完全には散っていない空を見上げた。風を切る音はますます近づき、かすかな怒号が聞こえ始めた:
「あそこだ!」
「霊力暴動!急げ!」
終わりか?
三年前のように、捕まり、裁かれ、完全に深淵に叩き落とされるのか?
いや……
彼は左手で最後の力を振り絞り、そのボロボロの香袋を必死に胸に押し当て、心臓に近づけた。微かな温もりはまだあった。かすかだが、頑固に。
規則にも裂け目がある……
母上、これがあなたの見た「裂け目」なのか?それとも……あなたが残した「裂け目」なのか?
視界が完全に暗くなる直前、彼が最後に見たのは、幾筋もの鋭い剣の光が、夜の帳を引き裂き、まさに彼のいる位置に向かって急降下してくる姿だった。
追手は、すでに頭上の空に至っていた。
血の光が視界を飲み込んだ瞬間、林逸は自分が間違っていたと悟った。
とんでもなく間違っていた。
あれは陣法が改変された痕跡などではなく、そもそも林家が配置できるものではなかった。岩壁にねじれた血色の紋様が生き返り、無数の皮を剥がれた蛇のように、彼の腕に沿って絡みついてきた。皮膚には針で刺すような激痛が走り、続いてさらに深い寒気が――まるで氷の錐が直接骨髄を穿ち、三年来すでに死寂と化した霊根廃墟を目がけて、容赦なく突き刺さるようだった。
彼はうめき声を漏らし、手を引こうとした。
遅かった。
裂け目の奥から金属が軋むような低い鳴き声が伝わってきた。耳で聞こえたのではなく、直接頭蓋骨の中で響き渡る。空は依然として墨を流したような夜なのに、何か巨大で息を詰まらせるような「視線」がすでに降り注いでいた。空気は粘り気を帯び、一呼吸ごとに錆びと焦げた灰が混ざった泥漿を飲み込むようだった。
「罠だ……」
その考えが頭をよぎった瞬間、身体は本能で後退した。
左足が地面を離れた。
数本の半透明の鎖が血の光の中から飛び出した。
それは霊力で凝結した実体ではなく、まるで「法則」そのものが具現化した獰猛な形態のようだった。鎖の表面には暗金色の符文が流れ、一文字一文字が蠢き、再構成し、「禁止」「抹消」「悖逆者は誅すべし」という冷たい意志を放っていた。温度はないのに、皮膚に触れた瞬間、燃えるような灼熱と凍りつく寒さが同時に走り、引き裂かれる感覚が広がった。
一本目の鎖が右の手首に絡みついた。
ガリッ。
手首の骨が耐え切れない悲鳴を上げた。林逸は歯を食いしばり、こめかみの血管が浮き上がった。体内のわずかな霊力を動かそうとした——三年前の天罰の後、霊根は粉々に砕け、丹田には塵のように散らばった残滓しか残っていなかった。普段は灯り一つともせず、今この瞬間、それが鎖に最初に貪り食われる餌となった。
霊力を吸い取られる感覚は、まるで鈍い刃で骨髄を削られるようだった。
二本目の鎖が左足首を捕らえた。
三本目は丹田を直撃した。
「ぐっ……!」
林逸の喉から砕けたうめき声が漏れた。身体は巨大な力で裂け目へと引きずられ、背中が岩壁に激しく叩きつけられた。砕けた石がさらさらと落ち、頭や肩に当たる。喉から血の味が込み上げてきて、鉄錆の味の中に不気味な甘さが混じっているのを感じた。
それは霊力が完全に消滅する時、経脈に残された金色の光の粒だった。
鎖は締め付けを強めた。
一締めするごとに、「存在そのものが誤りである」という意志が強まる。それは理屈を超え、弁解の余地もなく、無形の巨大な山が直接彼の神魂に押しつぶしかかっているようだった。視界に二重像が現れ始め、耳元に億万の人の囁きが響く——いや、それは人の声ではなく、法則が宣告し、秩序が審判を下す音だった。
「……天に逆らう者……」
「……誅すべし……」
声は幾重にも重なり、頭蓋内に満ちた。林逸の瞳孔が拡散し始め、抵抗する力が潮が引くように急速に失われていった。自分の右手を見ると、皮膚の下の血管が鎖の符文のような暗金色の光を透かしており、まるで彼が「法則」によって内側から書き換えられ、刻印され、最終的に抹消されようとしているようだった。
駄目だ。
ここで死ぬわけにはいかない。
母が残した手紙の断片はまだ懐にある。「天道を信じるな…契約…代償…」その焦げた文字は火の粉のように胸を焦がす。石猛の恐怖に満ちた目、そして「雲芷」の冷たい令牌も……まだ答えを見つけていない。家族や運命、いわゆる「天道」を覆う厚い黒い布を引き裂いていない。
生き延びようとする本能が、絶望の裂け目から雑草のように這い出てきた。
林逸は猛然と頭を上げ、首の血管が浮き上がった。鎖の物理的な束縛に抗おうとすることはもうやめた——無意味だ。残されたすべての意志、砕かれてもなおうめく無念を、一点に集中させた:観察する。
鎖の符文の流転の法則を観察する。
血の光と裂け目のエネルギーの結節点を観察する。
この「法則」によって強制的に鎮圧された空間に、果たして……裂け目はないのか。
まるで母が言ったように。
まるであの焦げた紙片に、炎に飲み込まれなかった半文がまだ隠されているかもしれないように。
彼の指先は無意識に痙攣し始め、指節が岩壁を叩いて、微かだが頑強なトン、トンという音を立てた。これは彼の奇癖であり、自分を覚醒させ続ける方法でもあった。一叩きするごとに、耳元で「誅すべし」と宣告する法則の声に抗っているようだった。
鎖は彼の抵抗を察知したようだ。
丹田に絡みついた一本が突然締め上げた。
「ぷっ——」
林逸は血を吐いた。血の中には金色の光の粒がさらに多く混じり、蛍のように血霧の中で明滅した。丹田からは完全に砕けるような激痛が走り、まるでそこに根を下ろしていた何かが根こそぎ引き抜かれるようだった。三年前の天罰で残った古傷が今、完全に引き裂かれ、その下に腐り果てた根基が露出した。
霊力の根基……壊れた。
今度こそ本当に、残滓さえも残っていない。
しかし同時に、何かより鋭く、より冷たいものが、廃墟の奥深くから頭をもたげてきた。霊力ではなく、彼が認識するいかなる力でもない。それは純粋な「洞察」であり、絶体絶命に追い詰められた後、魂がすべての偽装と僥倖を剥ぎ取り、むき出しの「見る」本能だけが残ったものだった。
彼は「見た」。
鎖の連符が流転する合間に、一瞬だけ――おそらく十分の一呼吸にも満たない時間――暗金色の光が極めて微細な遅滞を見せた。精密な歯車に一粒の砂が挟まったように。完璧な時計が億万分の一拍だけ遅れたように。
裂け目。
規則の裂け目。
その考えが、林逸の混沌に陥りかけた意識を雷撃のように貫いた。彼は右腕に巻き付く鎖を凝視し、連符が再び特定の節点に流れ着いた瞬間、全身の力を振り絞って右手を逆方向に強く捻った!
引き抜くのではない。
自分を鎖の絞殺力が最も強い「死点」に送り込むのだ。
ガリッ!
手首の骨が完全に折れた。激痛で視界が暗転した。しかしその一瞬、鎖の連符は予想通り遅滞を見せた――それは予め設定された「抹殺」プログラムに干渉されたのだ。あまりにも鋭すぎる刀が標的に斬りつけた後、慣性で一瞬制御を失うように。
遅滞は一瞬だけ。
だが林逸にとっては、それで十分だった。
彼は鎖の力が緩んだ刹那を借りて、身体を水を切った魚のように横へ転がした。瓦礫や折れた枝が肋骨を軋ませ、激痛でほとんど気を失いそうになった。しかし転がった先は、裂け目の脇にある、陣法の発動で震え緩んだ瓦礫の山だった。
左手を瓦礫に突っ込む。
指先に鋭い痛みが走り、角で切り裂かれた。しかしすぐに、彼は何か……違うものに触れた。
布地。
柔らかく、すでにいくらか脆くなった布地。
林逸の指が猛然と収縮し、それをしっかりと掴んだ。感触が伝わった瞬間、極めて微かだが、どこまでも馴染み深い暖かさが、掌から経脈に染み込んだ。とても淡く、冬の日に吐く白い息のように淡いが、奇跡的に彼の崩壊寸前の心脈を守った。
同時に、一筋の香りが鼻腔をかすめた。
錆びた鉄でも焦げた灰でもなく……雪中の春の訪れ。
母が生前最も愛した薫香だ。彼女はいつも言っていた、この香りは雪原に咲く最初の梅の花のようで、冷たさの中に屈服を拒む生命力が秘められていると。林逸は子供の頃、よく彼女の懐に寄り添ってこの香りを嗅いだものだ。彼女が逝ってからは、この香りは記憶の中で最も触れたくない場所となった。
香嚢。
母が残した古い香嚢だ。
彼はそれを瓦礫の中から引き抜いた。月白色の絹の表面は褪せて黄ばみ、縁はひどく擦り切れ、刺繍された蔓蓮の文様もかすんでいた。しかし手に握ると、その微かな暖かさは暗闇の中の孤独な灯りのように、鎖がもたらす、あらゆる存在を凍結消滅させようとする寒気を必死に食い止めた。
鎖が再び締め付けてきた。
遅滞は終わった。より狂暴な抑圧が降り注ぎ、まるで「規則」が怒りを覚えたかのようだ。林逸の背骨は軋み、口と鼻から溢れる血は胸元の衣をすでに赤く染めていた。視界は崩れ始め、縁に濃い黒い霧が立ち込める。
しかし完全に意識を失う前に、彼は最後の力を振り絞って香嚢を目の前に近づけた。
血の光に照らされ、香嚢の内側に、褪せた糸で刺繍された一行の小さな文字が、かすかに浮かび上がった――
『規……則……も……裂……け……目……を……持……つ……』
字は優美で、母の筆跡だった。
一文字一文字が極めて力強く刺繍され、最後の一画は絹の表面さえ引き裂いていた。
林逸の瞳が突然収縮した。
彼はそれを瓦礫の中から引きずり出した。月白の綾地はすでに色褪せて黄ばみ、縁はひどく擦り切れ、刺繍された蔓蓮文もぼやけている。しかし、それを手に握ると、そのわずかな温もりはまるで闇夜の孤灯のようで、鎖がもたらす全ての存在を凍結させ消滅させようとする寒気を、必死に押しとどめているかのようだった。
「あそこだ!霊力の暴動は断魂崖から来ている!」
遠くから怒鳴り声が響いた、声は荒く急迫している。
続いて、もう一つのより若い声が:「急げ!禁地に異変あり、誰かが天条に触れた!」
空気を裂く音が夜を引き裂いた。足音、衣擦れの音が驚くべき速さで近づいてくる。血の光はまだ消えず、鎖の連符が夜空に明滅し、まるで目立つ灯台のように、ここで「天道」への背反が起きたことを告げていた。
林逸は瓦礫の山に横たわり、右手首の骨は完全に砕け、丹田の基盤は徹底的に破壊され、神魂は千切りにされた陶器を無理やり接着したようだった。彼の手には古い香嚢がしっかりと握られており、香嚢から滲み出る一筋の暖流が心脈の最後の一縷の生気を守っていた。
視界が完全に暗くなる前に、彼は林家の夜回り服を着た数人の影が、崖の頂上から飛び降りてくるのを見た。
最も近い一人は、すでに手に法訣を捏ねていた。
霊力の光が指先に凝縮し、彼の頭を狙っている。
風に乗って、その者の冷たい声が、紛れもない殺意を帯びて伝わってきた:
「見つけた。」
もう一人が続き、抑えきれない興奮を滲ませた口調で:「族規に従え――天条に触れ、禁地に無断で侵入した者は、格殺勿論。これは大功一件だぞ!」
「待て。」最初に口を開いた者は、声がより落ち着いていた。「まだ殺すな。彼が掴んでいるものを見てみろ。」
空を裂く音が夜の帳を引き裂いた。足音、衣擦れの音が驚くべき速さで近づいていた。血の光はまだ消えず、鎖の符文が夜空に明滅し、まるで目立つ灯台のように、ここで「天道」への叛逆が起きたことを告げていた。
林逸は、誰かがしゃがみ込み、乱暴に彼が握りしめた指をこじ開けるのを感じた。香袋が奪われた瞬間、あのわずかな温もりが急に遠ざかり、骨に刺さるような寒さが再び押し寄せ、彼の最後の神魂を凍りつかせそうだった。
「ただのボロ布の香袋か?」若い声が嘲笑った。「何か宝物かと思ったよ。」
「違うな。」落ち着いた声が一瞬止まった。「この香り……『雪中春信』だ。ずいぶん久しぶりに嗅いだな。」
「それがどうした?」
「この香は、昔の主母様だけがお使いになったものだ。」落ち着いた声が少し低くなり、複雑な感情を帯びていた。「まず連れ帰れ。こいつはまだ生きているか?」
一本の指が林逸の鼻の下に探られた。
「息はかすかだ。丹田は砕け、神魂も散りかけている。助かったとしても廃人同然だ。」
「廃人だからこそいい。」落ち着いた声が立ち上がった。「死んでしまえばかえって面倒だ。連れ帰って、上に引き渡せ。今夜のことは……皆、口を固く閉ざしておけ。」
「わかりました。」
「崖の上の痕跡はきれいに処理しろ。陣法の反動の波動は、禁地が老朽化して防御機構が自動的に作動したと言っておけ。」
「はい。」
林逸は自分が乱暴に引きずり上げられるのを感じた。瓦礫や折れた枝が背中の傷口をこすり、激痛が彼の残る意識を痙攣させた。しかし、目を開ける力さえなく、暗闇が潮のように押し寄せ、すべての感覚を飲み込んでいくに任せるしかなかった。
最後の一筋の思いだけが、海底に沈む石のように、意識の奥深くに固執して落ちていった――
「この香は、当時の御母様だけがお使いになったものだ」落ち着いた声が少し低くなり、複雑な感情を帯びている。「まず連れ戻せ。奴はまだ生きているか?」
母上の文字。
規則……にも裂け目がある。
彼を引きずる動作が突然止まった。
「またどうした?」若い声が苛立ったように問うた。
落ち着いた声はすぐには答えなかった。林逸は、その視線が再び自分の顔に注がれ、吟味し、さらには一抹の……ためらいさえ感じた。
「こいつの顔……」落ち着いた声が呟いた。「何か見覚えがないか?」
「見覚え?ただの雑役弟子だろ、汚れていて誰がわかる――」
言葉が突然途切れた。
空気が急に静まり返った。
ただ風が嗚咽を上げながら断魂崖の裂け目を通り抜け、鉄錆と焦げた灰の匂いを運んでくる。林逸は、数本の視線が同時に自分の顔に集中し、針のように皮膚を刺すのを感じた。
しばらくして。
若い声が再び響いたが、今度は信じがたい震えを帯びていた:
「こいつ……まさか……」
「三年前のあれだ。」落ち着いた声が続き、口調は完全に沈み込んだ。「天罰で廃されたあの天才。林逸だ。」
死のような静寂。
引きずっていた手が離れた。林逸の身体が重く瓦礫の山に叩きつけられ、折れた骨の部分から突き刺さるような痛みが走ったが、うめき声さえあげられなかった。
「どうして彼なんだ?」若い声が慌てた。「彼はとっくに裏山に閉じ込められて、死人同然じゃなかったか?どうして禁地に来られたんだ?」
「俺に聞かれても困る。」落ち着いた声が苛立ち始めた。「これは厄介だ。殺すこともできず、殺さないこともできない。」
「じゃあ……どうすればいい?」
「まず連れ帰れ。覚えておけ、今夜は誰も彼の顔を見ていない、誰も彼が誰だか知らない。彼はただ禁地に勝手に入り込んだ賊だ、わかったか?」
「でも上に万一調べられたら――」
「調べられたとしても、俺たちは規則通りに動いただけだ!」落ち着いた声が急に高まった。「禁地に異変があり、俺たちが巡回中に不審者を発見し、制圧した。彼が誰かなんて、俺たちにわかるか?三年も廃人同然のやつ、顔は血まみれだ、誰が気づける?」
「……はい。」
「急げ。夜が明ける。」
林逸は再び引きずり上げられた。今度は、乱暴さに加えて慌ただしさが増していた。彼は腕を抱えられ、両足が瓦礫の上を引きずられ、二筋のくねった血痕を残していくのを感じた。
意識が完全に暗闇に沈む直前、彼は最後の会話を、遠くの方から漂ってくるように聞いた:
「この香袋……どうする?」
「一緒に持っていけ。証拠品としてな。」
「でもこの香り……万一誰かが嗅ぎつけたら……」
「黙れ。言っただろう、今夜は誰も見ていない、誰も知らない。香袋はただの盗品だ、わかったか?」
「調べ上げたとしても、我々は規則通りに事を運んだだけだ!」落ち着いた声が突然高くなった。「禁地に異変あり、我々が巡回中に不審者を発見し、取り押さえた。奴が誰かなんて、我々にわかるものか?三年も廃人同然の男で、顔中血まみれじゃ、誰が識別できるというのだ?」
足音が遠ざかっていった。
断魂崖は再び死のような静寂に包まれた。血の光は次第に消え、鎖の虚像は夜空に溶け込み、まるで最初から存在しなかったかのようだった。ただ崖壁に無理やり引き裂かれたあの裂け目だけが、まだ暗紅色の微光をゆっくりと滲ませ続け、永遠に癒えることのない傷跡のように。
風が瓦礫の山の上の幾つかの布切れを巻き上げた。
月のような白、縁はひどく擦り切れている。
そのうちの一枚には、かすかに半分の刺繍文字が見えた――
『裂』。
布切れは風に巻き上げられ、崖底の見えない深い闇へと漂っていった。
落ちていく。
ずっと落ちていく。
凍りついた土に埋め込まれた一粒の種のように。
待ち続ける、おそらく決して訪れない春を。
***
林家巡夜堂、地下一階。
湿った石壁に水滴が結び、一つ一つが青石の床に落ち、単調な反響を立てる。空気にはカビの匂いと微かな血腥さが漂い、何らかの薬草が燃えた後の苦い煙の気配が混ざっている。
林逸は隅の干し草の山に放り投げられた。
体が地面にぶつかる衝撃で、かろうじて残っていた意識が暗い水面から一瞬浮上する。四肢百骸から激痛が湧き上がり、無数の鈍い刃が同時に切りつけているようだ。目を開けようとするが、まぶたは千鈞の重さがある。
耳元に会話の声が聞こえる。
「……丹田は完全に砕け、経脈には規則の力による侵食の痕跡が満ちている。今まで生き延びたのは奇跡だ」と、老いた声が天気の話でもするかのように淡々と言う。「神魂は深刻な損傷を受けており、たとえ救えたとしても、痴れ者になるだけだ」
「痴れ者こそいい」と、あの落ち着いた巡夜堂の弟子の声がする。「上から問われたら、彼が禁地に無断で侵入し、陣法を発動させて反動を食らってこうなったと言う。我々が駆けつけた時には、すでに正気を失っていたと」
「香袋は?」
「ここにあります」と、布が擦れる音。「ご覧ください」
短い沈黙。
老いた声が再び響いた時、微かに揺らめく調子を帯びていた。「『雪中の春信』……確かに先代奥方の旧い品だ。この刺繍の細工も、彼女の手によるものだ」
「ではこの香袋は……」
「残しておけ」と、老いた声は断固として言う。「人間はお前たちがきれいに始末せよ。香袋は私が持っていく。今夜のことは、これで終わりだ」
「しかし長老、万一誰かが調べようとしたら——」
「何を調べる?」老いた声は急に冷たくなる。「廃人めが、先代奥方の遺品を盗み、家族の禁地に無断で侵入し、陣法の反動で廃人以下の廃人となった。事実は明白、証拠は確実だ。誰がとっくに家族に見捨てられた無能者のために、巡夜堂の処置を疑おうか?」
「……かしこまりました」
「奴に『忘塵散』を一碗飲ませ、裏山の寒潭に投げ込め。生死は奴の運次第だ」
「忘塵散?」落ち着いた声がためらう。「あの薬は効き目が激しく、今の彼の体ではおそらく……」
「耐えられなくていいのだ」老いた声には微動だにない。「耐えられたとしても、前のことはすっかり忘れた痴れ者で、もはや脅威にはならん。耐えられなかったら……それで手間が省ける」
足音が響き、林逸の方向に近づいてくる。
誰かが乱暴に彼の口をこじ開け、生臭く苦い刺すような液体が流し込まれるのを感じる。液体は喉を焼き、食道を下って胃の中まで燃え上がり、まるで火の塊を飲み込んだようだ。すぐに、その灼熱感が四肢百骸に広がり始め、通る経脈は熱した鉄で焼かれるかのように激痛が走る。
しかし、激痛よりも恐ろしいのは、それに続く混沌だ。
記憶が曖昧になり始める。
意識は水に浸った墨の跡のように、少しずつ滲み、消えていく。母の顔、香袋の文字、鎖の符文、石猛の恐怖に満ちた眼差し……すべての光景が回転し、砕け、底知れぬ闇へと沈んでいく。
いや。
忘れてはならない。
林逸は心の中で叫び、最後の意志力を使って薬の侵食に抵抗する。指先を必死に掌に食い込ませ、爪が皮膚を刺し、血が滲み出る。痛みがかろうじて彼に一抹の清明さを保たせる。
「ちっ、まだ耐えてやがる」と、薬を流し込んだ者が呟く。
「薬の量を倍にせよ」と、老いた声が命じる。
もう一碗の生臭く苦い液体が流し込まれる。
今度は、林逸はもはや抵抗できない。闇が潮のように完全に押し寄せ、すべての音、すべての光景、すべての感覚を飲み込む。ただ掌の、爪で刺し貫かれたあの痛みだけが、頑固に残り、嵐の夜の最後の微かなろうそくの炎のようだ。
意識が完全に沈む前に。
彼は老いた声が最後に言った一言を聞く。とても軽いが、凍りつこうとする彼の神魂に氷の錐のように刺さる言葉だった。
「……恨むなら、生まれた家を恨め」
「この天道も、この規則も、お前たちのような者のためにあるものではなかった」
林逸は心の中で咆哮し、最後の一点の意志力を振り絞って薬の効力の侵食に抵抗した。彼の指先は必死に掌に食い込み、爪が皮肉を刺し貫き、血が滲み出た。痛みが彼に辛うじて一片の清明さを保たせた。
石の扉が閉まる鈍い音。
地下牢が再び死の静寂に包まれる。
ただ水滴が落ちる音だけが。
今度こそ、林逸はもう抵抗できなかった。闇が潮のように完全に押し寄せ、全ての音、全ての光景、全ての感覚を呑み込んだ。ただ、掌の、爪に刺し貫かれたあの一点の痛みだけが、頑固に残り続けていた。嵐の夜の、最後の微かな灯火のように。
ぽたり。
彼は、老いた声が最後に言った一言を聞いた。とても軽い声だったが、氷の錐のように、凍りつこうとしている彼の神魂に突き刺さった。
まるでカウントダウンの振り子のようだ。
***
裏山の寒潭。
月の光が青白く、墨のように黒い水面を照らしても、さざ波一つ立たない。潭の水は一年中凍るように冷たく、水面には薄い氷の欠片が浮かび、真夏でも決して溶けることはない。ここは林家が罪人を処分し、無能者を捨てる場所で、潭の底にはどれほどの白骨が沈んでいるかわからない。
林逸は潭のほとりに投げ出された。
体が凍った土にぶつかり、黒い血を吐き出させる震動が走る。血には金色の光の粒が混じり、「忘塵散」の——